髪も体の一部。
つまり、あなたが食べたものから出来ているのです。
食生活が髪の毛に影響するのも、なんとなくわかりますよね。
とくに産後ママにとっては、ママの身体の回復のためにも、おいしい母乳を出すためにも、食生活を見直すのはとても大切なのです。
「海藻が髪の毛にいい」とか「亜鉛の入っているものを食べればいい」なんて話をきいたことがあるかもしれません。
これは、半分は正しくて半分は間違い。
むしろ、海藻が良いから…と海藻ばかり食べていたら、栄養バランスが偏って逆に抜け毛が進行してしまうことも!
いちばん大切なのは、食事のバランス。
タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランス良くとるのがとても重要なのです。
ママの健康と美しい髪のためにも、赤ちゃんにおいしい母乳をあげるためにも、ぜひ栄養バランスに気をつけた食生活をめざしていきましょう。
髪の毛にいい食事とは
髪の毛にいい食べ物はなんですか?とよく聞かれるのですが、答えはとても単純。
「バランスの良い食事をきちんと摂りましょう」
どんなに髪に良い食材でも、「ばっかり食べ」は禁物です。
とはいっても、もちろん抜け毛対策に重要な栄養素はあります。
- タンパク質
- ビタミン
- ミネラル
詳しく説明していきますね。
タンパク質
タンパク質は、髪の毛の99%を構成する成分です。
髪の毛の他、筋肉や皮膚などの身体のほとんどの部分を構成しているのがタンパク質。
ただし、人間の体はタンパク質を貯蔵することができません。
常に取り続けることが必要なのです。
タンパク質が不足すると、その他の重要なパーツにくらべて、なくなっても生命の維持に問題のない髪の毛は、真っ先にリストラされてしまいます。
気をつけておかないと、髪にまわすタンパク質は不足してしまいがちなのです。
タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2種類があります。
動物性タンパク質
動物性タンパク質には、人間にとって必要な「必須アミノ酸」がすべて含まれています。
また、動物性タンパク質には、タンパク質以外の有用な栄養素もたっぷり含まれているので、積極的に取り入れたい食材です。
動物性タンパク質を含む食品
- 肉
- 魚(ホタテ、エビ、イカなども)
- 卵
- 牛乳、乳製品(チーズ、ヨーグルト、クリームなど)
植物性タンパク質
植物性タンパク質は、栄養だけでいうと動物性タンパク質にはかなわないのですが、血液の中のコレステロールを下げたり、血圧を下げる働きがあったりと、健康をサポートしてくれます。
またダイエットにも嬉しい働きがあるので、産後太りも気になっている方は、大豆製品を多めに取り入れるとGOOD。
植物性タンパク質を含む食品
- 大豆、大豆製品(納豆、豆腐、油揚げ、湯葉、ピーナッツ、きなこなど)
- 豆類(枝豆、そら豆など)
- ナッツ類(ピスタチオ、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツなど)
ビタミン
タンパク質の吸収をUPしたり、身体の中でタンパク質が作られるのをサポートしてくれる働きがあるビタミン類。
ビタミンB
中でも、特に髪の毛に良いと言われているのがビタミンB群です。
タンパク質が吸収されて身体のなかで使われるのを助けてくれる働きがあり、髪の成長を促してくれます。
脂質や糖質の代謝を助けてくれるので、ダイエット効果も期待できるかも?
ビタミンB群が多く含まれる食品
- ビタミンB1…豚肉、レバー、豆類、玄米、はい芽米、麦ごはんなど
- ビタミンB2…レバー、うなぎ、卵、納豆、乳製品、葉菜類など
- ナイアシン…レバー、魚、肉など
- ビタミンB6…かつお、まぐろなどの魚類、レバー、肉、バナナなど
- ビタミンB12…カキなどの魚介類やレバー
- 葉酸…レバーのほか、枝豆、モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、いちごなど
※ビタミンB群は、その名前の通り沢山種類がありますが、どれも身体の維持にとても大切なものなので、バランス良くとっておくことをオススメします。
ビタミンC
ビタミンCは、タンパク質が作られるのを促進してくれるほか、抗酸化作用もあって、美容のビタミンとしておなじみです。
ビタミンCが多く含まれる食品
- 果物(特にかんきつ類やイチゴ)
- 野菜
- いも類
ビタミンE
ビタミンEは、血流をUPすることで、毛根に栄養を運んでくれます。
抗酸化作用もあって、アンチエイジング効果も期待されているビタミン。
ビタミンEが多く含まれる食品
- アーモンドなどのナッツ類
- 植物油
- うなぎ、たらこなどの魚介類
- かぼちゃ、アボカド
ビオチン
ビオチンは、毛細血管を太くして血流をUP。
不足すると髪の質が悪くなるとも言われています。
ビオチンが多く含まれる食品
- 魚介類(カレイ、ししゃも、アサリなど)
- きのこ類(マイタケやえのきだけなど)
- 大豆食品(納豆、豆腐、油揚げなど)
- ナッツ類(ピーナッツ、ヒマワリの種など)
- レバー、卵など
ビタミンは相互作用して働きがアップされたり、その他の栄養素が身体の中で使われるのをサポートする働きがあるので、とても大切な成分。
不足することで病気になってしまうこともある、大切な栄養素ですので、意識して取り入れるようにしましょう。
ミネラル
タンパク質や脂質、炭水化物を代謝するのに欠かせない栄養素。
ミネラル類はわかめなどの海藻類に豊富に含まれていることから「髪にわかめが良い」と言われるようになりました。
不足すると、身体のあちこちに影響が出てきますので気をつけましょう。
亜鉛
特に大切と言われている、亜鉛。
不足すると髪の毛を作り出す「毛母細胞」を始めとしたすべての細胞分裂がスムーズに進まなくなってしまいます。
亜鉛が欠乏することで「脱毛症」になるとも言われている、髪にとっても、健康にとっても必須のミネラル。
亜鉛を多く含む食品
- 肉(牛モモ肉、レバーなど)
- 魚介(カキ、うなぎなど)
- 大豆製品(納豆、きな粉、豆腐など)
- そば、ゴマ、緑茶、抹茶など
※亜鉛は水に溶けだしてしまうので、短時間の加熱にするか、スープごと食べられる料理にすることをオススメします。
鉄
鉄は、不足することで貧血になり、毛根に栄養が行き渡らなくなってしまうことから、脱毛や白髪が増えるという影響も。
鉄を多く含む食品
- 海藻類(わかめ、こんぶなど)
- 貝類
- レバー
- 緑黄色野菜
銅
銅はメラニンの生成に欠かせない成分。
髪質を守るためには、とても大切なミネラルです。
銅を多く含む食品
- レバー
- 魚介類(カキ、するめなど)
- 大豆
- ナッツ類
- ココア
髪にオススメの食材は「まごはやさしい」
和食によく使われる「まごはやさしい」の食材。
髪にも、母乳にもよいと言われているので、ぜひ食事に積極的に取り入れましょう。
これらの食材で「タンパク質、ビタミン、ミネラル」もしっかりとることが出来ます。
- ま…豆類
- ご…ごま
- は…わかめ(海藻類)
- や…やさい
- さ…さかな
- し…しいたけ(きのこ類)
- い…いも類
覚えておきたいのは、欧米式の食事よりも和食のほうが髪に良いということ。
特に肉類などの飽和脂肪酸を摂りすぎると、肥満になるばかりでなく動脈硬化を招くことも。
動脈硬化によって血流が悪くなれば、頭皮の血行も悪くなるので、髪には悪影響。
脂質のとりすぎは「ハゲまっしぐら」と覚えておきましょう。
ただし、オリーブオイルや魚の油は、身体に良い不飽和脂肪酸なので、積極的に取り入れてOKです。
髪の毛のための食事のとり方
栄養素をバランス良くとるのはもちろん大切なのですが、食事の「とり方」にも一工夫。
毎日の生活を少し気をつけるだけで、ぐんと髪にやさしい食生活を目指せます。
ゆっくり食べる
ゆっくり食べることで、満腹中枢が刺激されてお腹がいっぱいになっていきます。
「満腹」と感じるまでには、食事を始めてから20分はかかると言われているので、早食いをすると本当はお腹いっぱいなのに、満腹を感じることが出来ず、食べすぎてしまう危険もあるのです。
食べ過ぎは肥満につながり、肥満になると血行が悪くなり、代謝が低下するため、髪にも悪影響です。
大切なのは、ゆっくり、しっかり噛んでたべること。
寝る前の食事はNG
夜10時以降に食事をすると、食べたものが脂肪として蓄えられやすくなると言われています。
夜間はエネルギーの消費が少ないため、脂肪として蓄積されやすいのです。
また、寝る直前の食事は、寝ている間に消化活動が行われることから、熟睡ができず睡眠の質を落としてしまう危険も。
肥満と睡眠の質の低下で、髪の毛にとっては最悪の事態です。
ばっかり食べはNG
どんなに髪や身体に良い食材でも、同じものばかりを食べるのは、栄養バランスを崩してしまって逆効果。
様々な食材を、バランス良くとることで、栄養素もまんべんなくとることが出来て「髪に良い食事」になるのです。
まとめ
髪によい食事は、和食をメインにした「まごはやさしい」食材を、ゆっくりバランス良く食べること。
美容と健康にも良くて、母乳にも最適な食事が、髪にも良いのです。
とはいっても、育児中のママにはしっかりした和食を作っている時間がとれないことも。
そんな方には、宅配でおかずを届けてくれるサービスもオススメです。
簡単に栄養バランスの取れたおいしい和食を届けてくれるサービスがありますので、ぜひチェックしてみてください。